乗馬「ブリティッシュ」「ウエスタン」の違い 服装など特徴まとめ

馬術の世界には多彩なスタイルが存在しますが、今回は特に人気のあるブリティッシュスタイルとウエスタンスタイルに焦点を当て、それぞれの特徴と魅力について紹介します。

ブリティッシュスタイルとウエスタンスタイルの違いを簡潔にまとめたものは以下の通り。

特徴	ブリティッシュスタイル	ウエスタンスタイル
起源と伝統	イギリスの軍隊や王侯貴族の伝統から	アメリカ西部のカウボーイの実用的な生活から
馬具と服装	シンプルで競技向けの馬具、フォーマルな服装	頑丈で大きな馬具、カジュアルな服装
競技のスタイル	馬の美しさと騎手の技術、繊細な動きが重視	ダイナミックな動きと実用的な技術、馬との強い連携が重視

乗馬それぞれのスタイルの詳細はここからご紹介します。

ブリティッシュスタイルとは

馬術の一つである「ブリティッシュスタイル」は、イギリスが発祥の地で、長い歴史と伝統を持つ乗馬のスタイルです。

このスタイルは、かつて英国の軍隊の騎兵隊が用いた技術が基本となっており、後に王侯貴族の間で楽しまれるようになりました。ブリティッシュスタイルでは、馬と騎手の調和、技術の精度、そして優雅さがとても大切にされます。

ブリティッシュスタイルの特徴は、装飾が少なく洗練された服装や馬具です。騎乗者は、乗馬用のズボン、ヘルメット、そしてブーツを着用します。特に競技会になると、服装の規定が細かく、それぞれの競技に合わせたドレスコードが存在します。このスタイルでは、馬の動きを美しく見せるため、繊細な技術が求められます。

また、ブリティッシュスタイルの馬具は、比較的シンプルですが、馬と騎手が一体となって動けるように、競技に有利なデザインになっています。競技の中でも、馬の美しさと騎手の技術が重要視されるため、馬場馬術競技などでは、騎手と馬の一体感が特に重要です。

日本では、このブリティッシュスタイルが多くの乗馬クラブや学生馬術で採用されています。騎乗者たちは、技術の向上と共に、馬との深い絆を育むことができるのです。

このように、ブリティッシュスタイルは、伝統と優雅さを重んじる、素晴らしい乗馬の世界を提供しています。馬と共に美しい動きを追求するこのスタイルは、見る人を魅了し続けています。

ウエスタンスタイルとは

馬術のもう一つの面白いスタイル、「ウエスタンスタイル」についてお話しします。ウエスタンスタイルは、アメリカの西部開拓時代にカウボーイたちによって生まれた乗馬のスタイルです。

ウエスタンスタイルの起源は、スペインの軍人たちがアメリカ大陸に持ち込んだ馬術にあります。このスタイルは、広大なアメリカの荒野を移動し、牛を追うカウボーイたちの生活から発展しました。彼らにとって、馬は単なる趣味ではなく、生活の必需品でした。

ウエスタンスタイルの特徴の一つは、服装のカジュアルさです。ジーンズとブーツ、そして特徴的なカウボーイハットが基本的な装いとなります。このハットは、日よけや雨除けにも役立つ実用的なアイテムです。

馬具に関しては、ウエスタンスタイルは頑丈で大きな鞍が特徴です。これは、長時間の騎乗にも耐えられるように設計されており、騎手の身体をしっかりと支え、疲れにくい構造になっています。また、馬を操作する手綱は、片手でコントロールできるように作られており、作業中も馬を簡単に操れるようになっています。

ウエスタンスタイルの競技は、カウボーイの日常の作業から発展したものが多く、馬のダイナミックな動きや騎手の操縦技術を競います。例えば、牛を追う技術から生まれた「レイニング」や、障害物を乗り越える「トレイルクラス」などがあります。

このスタイルは、もともと生活のための道具として発展した馬術ですが、今では世界中で愛されるスポーツになっています。特に初心者にとって扱いやすいため、観光地の乗馬クラブなどでもよく使われています。

ブリティッシュとウエスタンの違い

ブリティッシュスタイルとウエスタンスタイルの主な違いは、以下の通りです。

どちらのスタイルも、馬との深い絆と理解が基礎にありますが、表現の仕方が異なります。ブリティッシュスタイルは、優雅さと技術の精度を求めるのに対し、ウエスタンスタイルは、自由さと実用性を重視しています。